カットフラワーアドバイザー
切花に特化した資格です。
カットフラワーアドバイザー(日本切花協会)とは
カットフラワーアドバイザーとは、切花についての知識に精通し、一般の方に、切花の扱い、楽しみ方などを、的確に指導したり、必要な情報を伝えることができる専門家として、日本切花協会が認定する民間資格です。切花のトータルコーディネーターとも呼ばれています。
この資格は、やや実用性のある資格になりつつあります。
有名生花店や、個性派の生花店には、一人くらい「カットフラワーアドバイザー」がいる店が見かけられるようになっています。
ただし、簡単に「これさえ取れば、あちこち店で重宝される」とはなりませんので、過剰な期待を持つのは禁物です。
この資格が保証するスキルは、「アドバイザー」という名前のとおり、「助言」という、直接はお金になりにくいスキルだということを理解しておくべきだと思います。
ブーケを作る、アレンジを作るという技術は、それだけで報酬の発生する仕事に直結しますが、「助言のみ」にお金を払ってくれるお客さんは、日本にはまだいないと思います。(未来はわかりませんが)
上にも書きましたが、この資格を持つことは、箔付けとしては無駄ではないです。そして、まだカットフラワーアドバイザーは絶対数が少ないので、うまくいけば花の仕事の現場でも、「持っていること」自体に注目してもらえることもありえます。知識を蓄えるタイプのお勉強が好きな人は、狙ってみても良いと思います。
この資格は、業務経験の有無には関わらずに受験できます。つまり、花仕事のプロである必要はありません。しかし、「自分への証明」だけのために取るのは、もったいない資格です。
フラワーアレンジメントや、いけばななどは、自己満足のために免状を取っても、自分が頑張った証になればそれでいいという面がありますが、カットフラワーアドバイザーは、「アドバイザー」という、人に伝えることを前提とした資格ですので、その証を、自分ひとりで大事にしまっておくのは少し残念です。何らか、「実際にアドバイスする」ビジョンを持った人が取ることを、おすすめしたいと思います。
カットフラワーアドバイザー 認定試験について
カットフラワー・アドバイザーになるには、認定の講習を受け、試験に合格する必要があります。下記の情報を参照ください。
カットフラワーアドバイザー 受験資格
18歳以上で、下記のいずれかに該当する者。
- 切花、園芸に関わる業務経験がある
- フラワーアレンジメントスクールなどの参加経験がある
- 切花園芸に精通していることを示すことができる実績がある
※ご自分が上記の該当者になるかどうか不明な場合、日本切花協会に確認しましょう。(例えば、いけばなの経験は受験資格として認められますか?など)
受験日
複数の会場で、それぞれ別日に行われるので、日本切花協会の公式サイトで確認してください。
講習と、試験について
専用の講習を受け、その後に50問・60分間の筆記試験が実施されます。
内容は、切花の水揚げや鮮度保持を中心に植物の生態や分類、薬剤の使用方法、流通方法など。
筆記試験の際には、講習テキストの使用が認められています。
カットフラワーアドバイザー 認定試験の受験料
(2020年現在)
税込39,000円。
この金額には、講習料、テキスト代、昼食代が含まれます。
カットフラワーアドバイザー 受験要領の入手方法
日本切花協会の公式サイトに、請求用のフォームがあります。
カットフラワーアドバイザー 認定試験に合格するために!
受験を申し込むと、講習に使用されるテキストが送られてきます。できれば、早めに入手し、予習しておきましょう。筆記試験の問題は、テキスト全体から出題されます。
しかし、カットフラワーアドバイザーは、取るのが難しい資格ではありません。花に関する知識はあった方がいいですが、受験経験者からは、「講習を集中して聞くだけでも大丈夫」との声さえあります。
合否の通知
受験後、約一ヶ月後に、通知が郵送されます。
合格後の手続き
カットフラワーアドバイザーになるには、試験の合格後、日本切花協会にカットフラワーアドバイザーとして登録しなければなりません。
そして、登録後も、2年おきに更新が必要です。更新するには、有料(10,000円)の更新講習を受けなければなりません。これも、「ただ持っているだけの資格」としてはすすめたくない理由の一つです。