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おすすめの花鋏……どんな種類の花鋏がある?

おすすめの花鋏……どんな種類の花鋏がある?

花を習うときに、和のスタイルでも、洋のスタイルでも、必ず必要になる道具は花鋏です。
花鋏は、自分の手の一部のようにして使っていくものですので、はじめて購入する人は

「何を買えばいいのか。おすすめの花鋏は?」
「いくらくらいのものを買うものなのか。どんな種類があるのか」

という疑問をお持ちになると思います。
そのような、花鋏の選び方の疑問に答えていきたいと思います。

おすすめの、フラワーアレンジ用花鋏

今、フラワーアレンジメントの世界で、最もメジャーと思われる花鋏は坂源のハンドクリエーションです。ハンドクリエーションで花を切り、リボンやペーパー類をクラフトチョキで切る、というのが、一番よくある組み合わせです。
この組み合わせの人気の秘密は、切れ味と握りやすさ、使い心地の軽さです。

クラフトチョキは、やわらかい草花類も良く切れるので、上記の二つの鋏を常備し、それぞれで何を切るかはあまり厳密に分けず、その時の都合で使い分けると良いです。

坂源のハンドクリエーション

おすすめの花鋏……どんな種類の花鋏がある?

ハンドクリエーションについては、グループサイトにこのような記事があります→坂源のハンドクリエーション
発売されてすぐに口コミで広がり、あっという間に市場を独占してしまった優良商品です。非常におすすめです。値段は、ショップにより異なりますが、大体2,000円くらいです。(2020年現在)

坂源 ハンドクリエーション

クラフトチョキ

クラフトチョキは、下のような鋏です。

おすすめの花鋏……どんな種類の花鋏がある?

グループサイトのこちらの記事でも紹介しています→クラフトチョキ

チョキは、本来は花鋏用ではなく、広くクラフト用に使える鋏です。しかし、やわらかい草花などを切りやすく、なまった花鋏などより余程良いです。
また、クラフト鋏なので、リボン・飾り紐・セロハン・ペーパーなども切りやすく、やわらかい軸の植物だけでアレンジを作るなら、チョキ一本で、植物カット・資材カットのすべてを済ませられることもあります。

チョキの優れているのは、切れ味、軽さ(重量的にも軽く、使い心地も軽いです)、使い道が多様という三点です。値段は、大体1,500円くらいです。(2020年現在)

アルス(ARS) プチクラフト(はさみ)

ハンドクリエーションとクラフトチョキで、ほぼ間に合う

上記の二つ=ハンドクリエーションとクラフトチョキ を持ち、固めのものを切るときにはハンドクリエーション、やわらかいものや紙類などを切るときにはチョキ、という風に使います。素材により厳密に使い分けているというより、そのときに快適に使える方を使うといいです。この二つを持っていたら、大概のフラワーアレンジメントには間に合います。初心者向けのお教室のレッスンならば、100%間に合うと言って良いと思います。

鋏を2つ買うつもりはない(2つ買うと3,000円弱かかります)という場合は、ハンドクリエーションだけをおすすめします。ハンドクリエーションですべての植物を切り、紙などは、家にある文房具鋏で切りましょう。(チョキだけにすると、少し固い植物を切る鋏がなくなります)

ハンドクリエーションも、チョキも、研ぎなおして使う鋏ではありません。刃がだめになったら、新しいものに買いかえます。が、初心者から持ち始めて、月に2~3回のレッスンをする程度なら、だめになるまでに何年もかかりますので、それほど高い買い物ではありません。
もしも、数年たつうちにフラワー教室をやめてしまっても、ハンドクリエーションは庭木を切るために役立ちますし、針金類を切ることもできます。チョキは文房具鋏として、紙や紐などを切るのに日常的に使えます。

フラワー教室推奨の花鋏があったら?

通うフラワー教室で特におすすめされている花鋏があったら、基本的にはそれを買うのが良いです。
もしも、教室の推奨鋏がどうしても気にいらないとか、ほかの鋏をどうしても使いたいと思ったときは、「別の花鋏を使っても良いか」と一応断ってから、自分で選んだ鋏を使いましょう。

生け花鋏は、わりと選択肢が多い

生け花鋏は、フラワーアレンジメント用鋏よりも様々なメーカー、様々な値段帯のものが出回っているので、買うときに迷う人が多いです。

それぞれに好きなものを買えば良いのですが、本当の初心者さんは、そもそも「好きなもの」がわからないと思いますので、以下の項を参考になさってください。

完全なる初心者は、1,000円台で十分

生まれてはじめていけばなを習う方や、道具にお金をかけるつもりが無い方、稽古を長く続けるかどうかわからない方などは、1,000円台の鋏を買いましょう。
売っている場所は、金物屋や、ホームセンターや、華道具屋などです。ネット通販でも買えますし、稽古場で売っていることも多いです。

管理人の個人的な感覚としては、真の初心者さん用には、自分が通う稽古場で売っている鋏の中の、一番安いものを買えばいいと思います。稽古場以外の場所で買うなら、税抜きで2,000円を超えないものをおすすめします。それ以上高いものは、もう少しうまくなってからでもいいと思います。

花鋏の「形」は何がいい?

生け花鋏には、大きく分けると「わらび手」と「つる手」があります。

わらび手とは、下のような花鋏です。

おすすめの花鋏……どんな種類の花鋏がある?

↑画像の白い丸をつけた部分が、開く前のわらびのように見えるので、「わらび手」の名があります。

つる手は、下のような花鋏です。

おすすめの花鋏……どんな種類の花鋏がある?

普通は、どちらか一方が流派のスタンダードな花鋏として使われています。こだわる理由がある人以外は、流派のスタンダードに従うのが良いです。

わらび手とつる手に、優劣の差はありません。「どちらが正しい」ということもありません。使い慣れれば、どちらも使いやすいものです。ただ、嵩として大きいのはつる手の方なので、つる手の方が鞄の中で邪魔になりやすいです。

いけばな教室推奨の鋏があったら?

フラワー教室推奨の鋏があったら?を参照ください。一緒の考え方で大丈夫です。

花鋏の買い替えどきはいつ?

生け花鋏は研ぎなおせるので、職業的に酷使するのでなければ、安いものでも大体10年以上は使用できます。
10年以上使えるということは、最初の買い換えタイミングのときには、ほとんどの人がすでに花の素人ではなくなっているということです。つまり、「買い替え時だな」ということが判断できるようになってから、実際の買い替え時が到来するので、「一体、買い替えはいつなんだろう?」と困る人はほぼ居ません。

「この花鋏も長く使ったな。買い換えようか」
「これ以上研ぐより、新しいのを買おう」
「そろそろ、もう少し上のクラスの花鋏が欲しくなってきた」
「今の花鋏よりも使い勝手の良さそうなものを見つけて、乗り換えたくなった」

↑こんな風に、自発的に思うようになったら、そのときが買い替え時です。

二番目に持つ花鋏の選び方

初心者から何歩か踏み出し、自発的に花鋏を新調しようと思うときが来たら、自然と「次はこういう花鋏が欲しい」というビジョンが描けるようになっていると思います。

値段・大きさ・重さ・素材・メーカー・色、などの中で、自分はどれとどれにこだわるのか、ということが確立されてきているはずです。
こだわるのは一点でも良く、たとえば、
「今使っている鋏よりも上位の鋏であれば、ほかは特にこだわりなし」
でもいいのです。
そのような、自分の思うビジョンに忠実に探して買いましょう。

花鋏は、いけばな人が、かなり個人的に付き合う道具です。そのため、各ユーザーの「良いと思う基準・絶対に欲しい要素」が、それぞれ相当に異なります。
なので、「自分基準」を大切にして選びましょう。値段も、他人の持っている鋏よりも、安いか高いかなど気にすることはありません。必要だから、必要を満たすものを買う、という考え方でいいのです。

参考までに……管理人の花鋏遍歴

参考までに、管理人自身の「花鋏歴」を書いてみます。

【いけばな初心者時代】
10歳で入門したときに、母が使っていた花鋏(一番安いお稽古用の鋏)をもらって使い始める。つまり、お古からのスタートだった。

【お免状アリ、指導資格ナシ時代】……指導可資格よりも前段階のお免状を持っていた頃
高校生くらいに、「この鋏、10歳の頃から同じやつだ」と気づき、それに気づいたら「ボロボロだ」ということにも気づく。でも、貧しいお小遣いを花鋏に使いたくないので、
「自分でお金を稼げるようになるまで、これで我慢しよう」
と思っていた。

【師範免状(指導可の免状)取りたて時代】
師範免状を取り、OLにもなり、はじめて自分のお金で生け花鋏を買った。鋏は値段が高けりゃ良いわけじゃない、とも気づいていたので、とりあえず、「初心者用よりも1~2ランク上な感じ」程度の鋏を、華道具屋で買った。(多分、5,000円くらい)

【花屋バイト時代】
OLをやめ、花屋になった最初の店で、坂源のハンドクリエーションという、驚くほど使い勝手の良い花鋏に出会い、花屋ではハンドクリエーション、いけばな教室では生け花鋏を使うという、場所によって使い分ける体制にシフト。

【生けこみ人時代】
花屋のバイトさんというよりも、下請けの生けこみ職人と言ったほうが良い働き方になり、気がついたら花屋でもいけばな教室でも、どちらでもメイン鋏はハンドクリエーションになっていた。

【生けこみ人&稽古場の先生時代】
町を歩いていて、菊一文字のショーウィンドーの花鋏に目を奪われ、菊一文字ユーザーとなる。店舗で何丁か鋏を持ちくらべ、自分の望む「重さ・刃の長さ・材質・値段」を満たすものに決めた。(たしか、12,000円か13,000円)
菊一文字の花鋏は、大事なときにだけ使い、普段のメイン鋏はハンドクリエーションという体制に。

亡くなった先生の形見に国治の花鋏をもらい、試しに使ってみたら、「茎をつかまえる感触」をリアルに伝えてくるホールド感に驚嘆し、自分のメインの花鋏を、もう一段上のクラスにしようと考え始め、その結果京都の菊一文字に行き、3万円超の鋏を購入(今ココ)


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