花検
切り花の知識を問う検定です。
花検(日本切花協会)とは
日本切花協会が発行している民間資格です。この検定に合格すると、切り花についての詳しい知識を得ている証明になり、協会に登録すればHANAソムリエの称号を得ることができます。
HANAソムリエは、以前TV番組で取り上げられ、一時的に知名度が高くなったことがありました。花検は、受験資格が特になく、テキストを覚えるタイプの勉強で取ることができるため、チャレンジしやすい資格のようです。また、検定に合格後、登録するともらえる「HANAソムリエ」という資格の名称に魅力があるようで、人の興味を引く資格です。
花検は、専用講座の受講が義務付けられていますので、試験だけを飛び込みで受けることはできません。必ず講座を受け、専用テキストを購入して受験します。
花検 検定試験の概要
(2021年現在)
- 受験資格……なし(誰でも受けられる)
- 検定試験の内容……100問(切花の正式名称、切花の科名、切花の特性)を4択のマークシートで出題。実技は無し
- 試験時間……60分
- 受験料……12,000円(受講料・テキスト代を含む)
- 試験会場……東京、大阪等(詳しくは公式サイトで確認を→日本切花協会)
花検 試験問題について
花検の試験は、すべて選択式(4択)のマークシート問題です。知識を問う試験ですので、実技の出題はありません。
試験の内容は、切り花の正式名称、科名、特性についての問題で、花検講座のための専用テキストの中から100問が出題されます。テキスト外からの出題はありません。
花検 専用テキスト
花検の講座に申し込んだ人だけに配布される専用テキストを使用します。このテキストを使って受講し、試験問題も、テキストに記載の情報の中から出題されます。
つまり、テキストに記載された植物を丸暗記すれば、必ず試験は合格します。ただし、テキストに掲載の切り花は400種もありますので、花の知識が乏しい人には、なかなか覚えるのが大変な内容です。
もともと花好きな人や、植物図鑑的な知識が豊富な人は、テキストを見る前からある程度の基礎的情報を持っていますし、葉や茎やしべを見れば、同じ科のものを察知できる力があります。また、全然知らなかった植物のことも、同じ科の植物と関連付けて覚えていくことが比較的容易です。つまり、そのような人たちは、もともと花を自力である程度仕分けできるのです。
花と無縁で、上記のような「仕分け」能力と無縁な人は、一つ一つ覚えていくのが大変になるかと思います。
花検テキストには、巻末に練習問題が200問ついています。この練習問題で満点を取れるくらいの勉強が必要です。
花検 試験の合否
花検検定試験の合否は、試験後一か月以内に郵送で通知されます。
合格基準・合格率は公表されていませんが、覚えればできるタイプの試験なので、「正答率9割を切ることはできない」くらいの意識で臨むべきです。
不合格になると、検定料が12,000円が無駄になります。無にするには惜しい金額ですので、必ず合格を目指しましょう。
花検 登録料
花検に合格すると花検の証書が、協会に登録すれば、と花ソムリエの証書とバッジが授与されます。
花ソムリエの登録料は、10,500円。そして、2年おきに更新料10,500円を納入しないと、登録が抹消されます。(2021年現在)
花検は何の役に立つ?
花検は、検定の主旨は「花を楽しもうとする人達に適切な指導、助言等ができる」ことなので、「人に指導、助言」する人、例えば花屋さんや、花の先生の補助的な資格として役立てることができます。
しかし、現実的には、花検に合格していなくても、知識豊かな花屋さん・花の先生は居ますので、花検を持っていると特に有利になるとも言えません。
花関係の仕事についている人か、仕事に関係なく花好きな人で、勉強熱心で資格という目標があると楽しく頑張れる人が取る資格のように思います。
少なくとも、義務的な気持ちだけで取る資格ではありません。そうするには、メリットが乏しいです。
花検受験前に、必ず考えるべきこと
花検を受ける前に、受験料と、花ソムリエの登録料の金額をもう一度しっかり見ましょう。現役の花ソムリエ(=花検合格者)でいるためには2年ごとに更新料10,500円を払い続ける必要があることも、必ず理解しておきましょう。そして、その金額と、自分が手にできるものが釣り合うものかどうかも考えましょう。
花検に合格すると、花検の証書は発行されるので、それだけで良しとすることも可能です。
花ソムリエにはなりたいのか、というところを自分自身に確認してください。
登録しなければ、花ソムリエを名乗れません。そして、更新しなければ登録抹消です。
ただ、更新料を払うのをやめたからと言って、花検の証書は残りますし、花ソムリエの証書とバッジも返還は要求されないと思いますから、花ソムリエバッジをつけ続けることはできますが、正式に花ソムリエを名乗ることはできなくなります。
(2021年現在)