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目的別:花の資格の選び方

花の資格を、目的別に仕分けしています。

目的別:花の資格の選び方

花の資格を、取得したい目的によって仕分けてみました。花の資格を取りたいけれど、何の資格がいいのか迷っている、選び方はどうすればいいのか?というような方は参考になさってください。

ただし、「これが絶対」という選び方はありませんので、「こういう考え方もある」という一例として読んでみていただければと思います。

花屋さんになるために資格を取得するなら

これから花屋さんになるにあたって資格を取ろうと考えているなら、無難なもの・現実的なものはNFDです。フラワーアレンジメント関係の資格の中では、もっともメジャーですし、教室も多いからです。
ただし、NFDを取らなくても花屋さんにはなれますし、店によっては「有資格者」は敬遠されることもありますので、取らなくても何も問題は無いです。

すでに、花屋業務を経験していて、何らかの資格を取って箔付けにしたいと考えるなら、フラワー装飾技能士がおすすめです。
国家資格ですし、かなり真剣に取り組まないと取れない資格ですので、技量の証明になります。

技術よりも、知識面の資格を選ぶなら、今のところ実用的なものはカットフラワーアドバイザーでしょう。すでに、「当店にはカットフラワーアドバイザーがいて、花束などのご相談に応じております」ということを謳っている店が現れています。

楽しみのために取得するなら

楽しみとして花のことを勉強し、習得した技術の証明として資格を手にするのが、実はもっとも多い花の資格の取得動機なのです。

フラワーアレンジメントのジャンルなら、やはり教室が多くて仲間も多いNFDがおすすめです。老舗という意味では、マミフラワーも良いと思います。

いけばななら、「教室数・仲間の数が多く、一番歴史がある」のが池坊
「自由で取っつきやすい」のが草月流です。
地域で選ぶと、三大流派の中で関西に本部があるのが池坊、小原流。東京に本部があるのが草月流です。(本部がどこにあるのかは、ある程度本格的に勉強したくなったときに、意外に大きい問題になってきます。遠いところに本部があると、「本部主催教室に通いたい」と思ったときに、多額の交通費を覚悟する必要が生じることもあります)

流行っているものを習うなら

花の世界にも、流行はあります。
たとえば、2020年現在で言うと、花の習い事で人気があるのは「ハーバリウム」です。

ハーバリウム というものは、ドライフラワーを使うので、ドライフラワーへの注目も以前より高まり、そのおかげか、アロマワックスバーをドライフラワーで装飾するようなハンドメイドものもはやり始めました。このような流行ものは、急激に情報や商品が増えるので、始めてみると楽しみが多いと思います。

ハーバリウムにもドライフラワーにも、資格はあります。しかし、「そのときだけ」の流行を楽しむなら、特に資格取得を考えずに、楽しくレッスンするだけでも良いでしょう。

ジャンルの流行以外では、「流行の人」や「人気の人」を入り口にして、習い事を始めるということもあります。

たとえば、タレント業をしていたり、メディアへの登場が多いアーティストの方のスクールに入ってみるとか、花雑誌の常連の先生の講座に通ってみるなどの方法です。好奇心旺盛な方には、楽しいレッスンになるでしょう。

また、自身も有名になりたいと思って花の資格取得を目指している方は、マスコミ的人気のある先生の下で勉強することは無駄ではないかもしれません。
その先生に認められて世に出ることもあるかもしれませんし、経営能力やプロデュース能力があり、売り込みのノウハウを良くわかっている先生の仕事を見ることは大きな糧になることもあります。

特にこだわりなく、何か花の資格が欲しい、と思うなら

何かしらの花の資格が取れたらいいな……という気持ちであれば、本当にどれでも良いと思います。自分が通い易い場所に教室があるとか、月謝が安いとか、友達がすでに通っているとか、何か自分が始めやすい要素を持った教室を探したらどうでしょう。

それでも、強いてどれかを推薦してもらいたいと思われるなら、今日の日本で一般的な花の資格と言えば、一番がフラワーアレンジメント系、二番手がいけばな系になるでしょうから、その中から選んだらどうでしょう。または、今はやっている花のジャンルの資格ではどうでしょう。

フラワーアレンジメント系なら、もっとも一般的な資格であるNFDを、いけばな系なら、三大流派である、池坊草月流小原流 を挙げておきたいと思います。

外国人に花の資格をアピールしたいなら

海外に行かれて、日本人として花の資格で感心してもらいたいと思うなら、第一に候補にすべきは池坊です。池坊以外であれば、やはり古典系のいけばな流派である古流などをお勧めします。
特にクラシックでなくても良いのであれば、草月流のモダンなデザインも喜ばれます。

いけばなの次に、いかにも日本らしい花の資格と言えば、盆栽関連です。
本格的に勉強したい思いがあれば、「資格」を取るのも良いですが、少し詳しく説明できる程度でよければ、無料でチャレンジできるタイプの検定などを探して受け、自宅のプリンターで印刷する程度の「検定証」を持っているくらいでも十分感心してもらえるかもしれません。

嫁入り道具にするなら

今でも土地柄により、
「嫁入り道具として、花の免状の一つも持っていなくては」
という考え方はあるようです。

そういう場合には、やはり池坊のような、古典系のいけばなの免状が役立つようです。しかし、「歴史有るいけばな流派の免状」しか効力が無いというものでもなく、フラワーアレンジの免状でも、持っていれば「数のうちには入る」そうです。


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